02 hearting
つめる
fillingとも言います。両サイドに配置されたファンデーション(基礎石)を含めた全ての段の石の内側に石を詰める作業,もしくは積める石そのものを指します。日本では「ぐり石」と言います。この工程は構造的な安定性を確保し、壁全体の強度を高めるために非常に重要です。
大きな石から
最初にできるだけ大きな石を詰めることで、基礎部分がしっかりと形成されます。これにより、石がしっかりと噛み合い、安定感が増します。
中くらいの石を追加する
大きな石の隙間を埋めるために、中くらいの石を詰めます。これにより構造がさらに強固になります。
小さな石で仕上げる
最後に、小さな石を使用して、残った隙間を埋め全体の安定性を確保します。
心を込めて詰める
「Hearting」という言葉には、「つめる」という意味だけでなく、「心を込めて」という意味もあるそうです。
完成後には見えなくなる部分ですが、その隠れた部分に職人の技術や思いが表れるとも言えます。丁寧に心を込めて作業する事でことで、全体の完成度が高まります。
石をロックする
「Hearting」の過程では、石と石がしっかりと噛み合い、一体化する感覚が得られます。単に石を流し込むだけではなく、それぞれの石がしっかりとロックされることが重要です。単に石を流し込むのでは無く、石がしっかりと固定されるためには石の形状や配置に気を配り、全体のバランスを見ながら作業を進める必要があります。
ロックと共に
最近は、1970年代のロックミュージックがBGMです。ロックを聴きながら「ストーンをストーンでロックする」といった感じです。
まとめ
「Hearting」は、ドライストーンウォーリング工法における重要な工程であり、石積みの強度と安定性を確保するために必要不可欠です。大きな石から小さな石まで、適切に詰め込むことで構造がしっかりと固定され、強固な壁が完成します。完成後に見えなくなる部分ですが、最も職人の経験と技術が求められる部分とも言えます。